- ビタミンEをもっと取りたいけど、どんな食品に多いの?
- サプリメントで摂ってもいい?
こんな疑問を持ったことはありませんか?
ビタミンEは抗酸化作用を持ち、美容や健康の面でも注目される栄養素のひとつです。
でも、具体的にどの食品に多く含まれているのか、よくわからないという方も多いでしょう。
そこでこの記事では、管理栄養士の視点から、ビタミンEが豊富な食品や、効率的な摂取方法、注意点についてわかりやすく解説します。

管理栄養士 こま
- 30代の管理栄養士
- 急性期病院3年・給食委託会社8年
- 病院(2施設)とクリニックで栄養指導経験
- 1日平均4万食提供の委託給食の献立作成を担当
- 関西・関東の病院を中心とした給食提供実績
美容や健康のためにビタミンEを意識して摂りたい方は、ぜひ最後までチェックしてください。
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ビタミンEとは?どんな役割がある?

ビタミンEは、油に溶ける脂溶性ビタミンの一つで、抗酸化作用を持つ栄養素です。
体内で「酸化」が進むと、細胞が傷つき、老化や生活習慣病の原因になることがあります。そのため、ビタミンEの抗酸化作用は、健康や美容を守るうえでとても重要な役割を担っています。
ビタミンEは主に多価不飽和脂肪酸の酸化を抑える働きをしています。このため、多価不飽和脂肪酸を多く摂るほど、ビタミンEの必要量も増えるとされています。
ビタミンEが多い食べ物とは?

ビタミンEは、さまざまな食品に広く含まれています。特に多く含まれているのは、ナッツ類、植物油、魚介類などです。
ここでは、ビタミンEを豊富に含む食品について詳しく紹介します。
種実類
ナッツにはビタミンEが豊富ですが、種類によって差があります。選ぶときは、ビタミンEを多く含むものを意識して取り入れると良いです。
| 100gあたり | ビタミンE(mg) |
| アーモンド | 30.0 |
| ひまわりの種 | 12.0 |
| ヘーゼルナッツ | 18.0 |
| まつ | 11.0 |
| 落花生 | 11.0 |
管理栄養士 こまくるみやマカダミアナッツ・カシューナッツなどはビタミンEの含有量はかなり少ないです。
野菜類
野菜は、全体的にはビタミンEの含有量は少なめですが、一部多いものもあります。
| 100gあたり | ビタミンE(mg) |
| 豆苗 生 | 3.3 |
| かぶの葉 生 | 3.1 |
| 栗かぼちゃ 生 | 3.9 |
| からしな 生 | 3.0 |
| くわい 生 | 3.0 |
| しそ葉 生 | 3.9 |
| 大根葉 生 | 3.8 |
| つくし 生 | 4.9 |
| つるにんじん 生 | 3.6 |
| とうがらし 生 | 8.9 |
| パセリ 生 | 3.3 |
| 赤ピーマン 生 | 4.3 |
| オレンジピーマン 生 | 3.1 |
| ミニパプリカ 生 | 4.3 |
| ふきのとう 生 | 3.2 |
| ブロッコリー 生 | 3.0 |
| モロヘイヤ 生 | 6.5 |
| よもぎ 生 | 3.2 |
| アボカド 生 | 3.3 |



ピーマンは、緑色にはビタミンEは少ないですが、赤やオレンジには多く含まれています。
魚介類
魚も種類によってはビタミンEが多く含まれているものがあります。
| 100gあたり | ビタミンE(mg) |
| うなぎ養殖 生 | 7.4 |
| めかじき 生 | 4.4 |
| キャビア | 9.3 |
| ぎんだら 生 | 4.6 |
| いくら | 9.1 |
| すじこ | 11.0 |
| サーモン 生 | 3.8 |
| トラウトサーモン 生 | 5.5 |
| キングサーモン 生 | 3.3 |
| シルバー 生 | 3.1 |
| なまず 生 | 6.3 |
| にしん 生 | 3.1 |
| はまち 生 | 4.6 |
| やつめうなぎ 生 | 3.8 |
| あまえび 生 | 3.4 |
| いせえび 生 | 3.8 |
| ほたるいか 生 | 4.3 |
| うに 生 | 3.6 |



魚卵系にもビタミンEが多いです。
卵
卵はビタミンEを多く含む食品として紹介されることもありますが、実際にはそれほど多く含まれているわけではありません。
| 100gあたり | ビタミンE(mg) |
| ピータン | 1.9 |
| うこっけい卵 | 1.3 |
| 鶏卵 | 1.3 |
| うずら卵 | 0.9 |



卵白にはビタミンEは含まれておらず、ほとんどが卵黄に含まれています。
油脂類
油脂の多くは種子を原料としており、種子にはビタミンEが豊富に含まれています。そのため、これらの種子から作られる油にもビタミンEが多く含まれています。
| 100gあたり | ビタミンE(mg) |
| オリーブ油 | 7.4 |
| 米ぬか油 | 26.0 |
| べにばな油 | 27.0 |
| 大豆油 | 10.0 |
| コーン油 | 17.0 |
| なたね油 | 15.0 |
| パーム油 | 8.6 |
| ひまわり油 | 39.0 |
| ぶどう油 | 28.0 |
| 綿実油 | 28.0 |
| 落花生油 | 6.0 |
| マーガリン | 15.0 |
| ショートニング | 9.5 |



ビタミンE摂取量の約半分近くが、食用油や油脂類からといわれています。
ビタミンEの1日の摂取量は?


ビタミンEは1日にどれくらい摂るのがいいのでしょうか?
ビタミンEの1日の目安量は以下の通りになっています。(18歳未満は省略)
| ビタミンE | 男性(mg) | 女性(mg) |
| 18~29歳 | 6.5 | 5.0 |
| 30~64歳 | 6.5 | 6.0 |
| 65~74歳 | 7.5 | 7.0 |
| 75歳以上 | 7.0 | 6.0 |
性別と年齢によって目安量は変わってきますが、だいたい7mg前後になります。
日本人のビタミンE摂取量は十分な量
日本人は、実際どのくらいのビタミンEを摂っているのでしょうか。
厚生労働省の調査によると、成人のビタミンE平均摂取量は以下の通りです。
| 年齢 | ビタミンE(mg) |
| 20歳以上 | 6.9mg |
| 65~74歳 | 7.5mg |
| 75歳以上 | 7.3mg |
この数値は、食事摂取基準で定められている目安量(男性:6.5~7.5mg、女性:5.0~7.0mg)を上回っており、
多くの人が十分なビタミンEを摂取できていることがわかります。
また、ビタミンEの必要量は、多価不飽和脂肪酸の摂取量によっても増減しますが、それを考慮しても、日本人の平均摂取量はおおむね十分な水準といえます。
つまり、現状の日本人の食生活では、特別に意識しなくても、ビタミンEは不足しにくい栄養素といえるでしょう。
ビタミンEは過剰摂取にも注意が必要
ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、体内に蓄積されやすく、実は過剰摂取にも注意が必要です。
このためビタミンEには「耐容上限量(これ以上摂取すると健康に悪影響が出る可能性のある量)」が以下の通り設定されています。
| ビタミンE | 男性(mg) | 女性(mg) |
| 18~29歳 | 800 | 650 |
| 30~74歳 | 800 | 700 |
| 75歳以上 | 800 | 650 |
ビタミンEを摂取する際は、耐容上限量を超えないように注意しましょう。
ただし、成人の耐容上限量は目安量の10倍程度に設定されており、通常の食事だけでこの量を超えることはほとんどありません。
一方で、サプリメントなどを利用する場合は注意が必要。サプリメントは簡単に多くの量を摂れてしまうため、気づかないうちに過剰摂取になるおそれがあります。



不必要にサプリメントを利用するのは避け、まずは食事からの摂取をおすすめします。
ビタミンEを上手に摂るコツ


ビタミンEは、一般的に不足しにくい栄養素の一つです。そのため、特別に意識して多く摂取する必要はありません。
ビタミンEの摂取量のうち、約半分は食用油などの油脂類からといわれています。つまり、揚げ物など油を多く使う料理をよく食べる人は、自然とビタミンEを多く摂取している可能性があります。
ただし、揚げ物はカロリーが高く、脂質の摂りすぎにもつながりやすいため、ビタミンEを摂る目的で頻繁に食べるのはおすすめできません。
その代わりに、魚介類やナッツ類など、他のビタミンや食物繊維なども同時に摂れる食品から取り入れるのが理想的です。
基本的には、バランスの取れた食事で、さまざまな食材からまんべんなく栄養を摂ることが、健康的にビタミンEを確保するコツです。
「美容に良いから」といった理由でサプリメントをむやみに利用すると、過剰摂取によるリスクが生じる場合もあります。
まとめ:ビタミンEはバランスの良い食事から摂ろう!


この記事では、ビタミンEが豊富な食品や効率的な摂取方法、注意点について解説しました。
要点をまとめると以下の通り。
- ビタミンEは抗酸化作用を持ち、健康維持に重要な栄養素
- 欠乏はほとんど起こりにくい
- 過剰摂取すると出血傾向などのリスクがある
- ビタミンEが多い食品はナッツ、魚介類、油脂類など
- 日本人はビタミンEの摂取目安量をほぼ満たしている
- 美容目的などの不必要な過剰摂取は推奨できない
美容や健康のためにビタミンEを積極的に摂りたいと考える人も多いですが、日本人はすでに必要なビタミンE量は十分に摂取できています。
欠乏しやすい栄養素ではないため、不必要にサプリメントなどで大量に摂るのはおすすめできません。
大切なのは、さまざまな食材からビタミンEを摂取できるようバランスの良い食事を意識すること。



健康的にビタミンEを確保していきましょう。
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